この記事の結論を先に述べてしまうと医師が年収を上げるためには転職はするべきです。現在の職場環境で満足にいっていないという医師の方は何らかの問題を抱えているのだと思います。昇給や昇格に値する実績を残すことだけが年収を上げるための方法ではありません。この記事では効率的に年収を上げるためになぜ転職は適しているのか?ということについて論じていきます。
転職してしまう理由
どの職業にも転職は付き物ですが医師の方が転職してしまう理由は一体何なのでしょうか。転職を考えている人は少なからず今の環境から脱したいと考えているはずです。それでは転職をしてしまう理由を見ていきましょう。
1.年収アップ
やはり年収を上げるために転職を考える医師の方は多そうです。年収1800万円が1つのボーダーラインとなりそうです。
2.長時間労働・ハードワーク
転職を希望する医師の多くは、週60時間以上の長時間勤務を余儀なくされており身体を壊す医師も多いです。また急患で搬送されてくる患者さんもおり睡眠をとる時間もなさそうです。
3.家庭・生活事情
家庭や生活の事情によって、転職を考える医師が多いそうです。結婚や子育て、家族との時間を大事にするために転職を考えているのかもしれませんね。
他にも様々な理由が存在するかもしれませんが多くの医師の方がこれらの問題を抱えているのではないでしょうか。
キャリアプランを形成するべき!
高校卒業と同時に何の目的も持たずに大学進学を決める高校生と同じ様に、医師の方の中にもなんとなく医師になってなんとなく専門分野をきめてなんとなく診療をしているという医師の方もいるかもしれません。
そういう人の多くは自身のキャリアプランを設定できていない可能性が高いです。またどのようなキャリアを歩むべきか分からないのかもしれません。ここでは年代ごとのキャリア形成の薦めを書いていきます。
20代後半~30代前半:医師としての基礎を築く時期
卒後10年未満の中で大事なことは医師として独り立ちできるように基礎を身に付けることです。知識を吸収し、経験をたくさん積むことが求められます。
30代後半:症例数よりも実力とマネジメント力が問われる時期
収入やスキル・役職など高みを目指すことが大切です。この時期は医師のキャリアの中でもっとも大事な時期になります。自分が進みたい方向性(専門分野)を選択しましょう。
また、ここ数年は開業する医師の年代が若年化している傾向もあり、必要経験を積んだ後なら一つの選択肢として考えてもいいかもしれませんね。
40代:ポストを見込んだ転職や転科などにもよいタイミングであり、リーダーシップと経営観点が必要である時期
40代前半は特に売り手市場であり、部長職などポストを希望した転職や、転科を考え始めるタイミングであり、多くの医師が動き始める年代であると言われています。ただポストを意識した転職では転職先に自分の希望するポジションが空いていれば良いですが、そうでない場合は他の医師と競争する覚悟が必要になってきます。
また、部長職などを目指す場合は、経営的な視点や能力が必要になってきます。そして、40代は医療現場で「チーム」のリーダーとしての役割を求められることも多いためチームをまとめるリーダーシップも必要となってきそうですね。
50代以降:働き方を重視した転職が増え、給与よりも自分の価値基準に合った選択を行う時期
この年代の医師は緩やかな勤務形態の病院に転職することが多いです。しかし、一つ注意しなければならない点が存在します。それは40代までの転職は年収が上がる前提で問題ないのですが、50代以降はそうともいかないのです。なぜなら50代以降の医師の多くは当直の免除を希望するからなのです。なので、ある程度の給与の減少は仕方ないのかもしれませんね。
転職を成功させるポイント
医師の方が転職を成功させるには3つのポイントがあります。
1.なぜ転職したいのか具体的に考えてみる
転職先を見つける前に、なぜ自分が転職をしたいのか考えてみるべきです。年収を上げることが目的の転職や、今の職場環境に満足していないから転職するなど、自分が転職したい理由を自分の中で掘り下げてみましょう。転職を行いたい理由を知ることできれば、条件に合った転職先を探すことが可能になります。
2.時間をかけて熟考する
焦って転職先を決めても、成功することは難しいです。時間をかけていいので自分の希望する条件に合った転職先を見つけましょう。自分一人で考えることが難しいなら、家族や信頼できるベテランの医師と話し合ってみてもいいかもしれません。後悔しない選択を行いましょう。
3.エージェント会社をうまく活用する
医師が転職を行う場合、先輩の医師から転職先を紹介してもらうことが多いのですが、大体の確率でうまくいかないことが多いです。なので、転職エージェント会社をうまく活用するようにしましょう。
自分の希望する労働条件や職務内容など、転職希望先と自分の間に入って交渉を行ってくれます。また、面接での留意事項や、現勤務先の円満な辞め方など、転職に関わる全てのアドバイスをしてくれます。
エージェント会社をうまく活用すれば、自分の希望する条件で勤務先で働くことが可能になります。
年収アップを目指すなら
年収アップを目指した転職を行うなら、地方の民間病院に転職をすることを検討してみるといいかもしれません。地方の民間病院は医師不足である場合が多く、勤務医を確保するために、年収はもちろん、それ以外の勤務体系についても好条件で募集求人が多く存在します。
また、医療業界のニーズが高い領域に挑戦するのも選択肢の一つとしてありかもしれません。
そして、非常勤で働くスポットアルバイトという選択肢もあります。これは常勤先での給与の低さからの影響によって、非常勤先を増やして、給与を増やして年収を上げるという方法ですね。しかし働く時間を増やして身体を壊してしまうのは本末転倒なので、無理しないで稼ぐことのできる方法を探しましょう。
まとめ
自分が転職をしたい理由を掘り下げて、時間をかけて熟考することができれば、自分の希望する転職先が必ず見つけることができるはずです。そして年収を上げるには地方の民間病院に転職することを検討してみるのもいいかもしれません。いずれにせよ、医師が年収を上げるなら転職することは良い選択肢の一つといえそうです。